そして私はニートになった… まとめ

この記事達は、私が私を振り返る為、思いつくまま一気に書きました。また、自身におきた事を忘れない為に書いた記事でもあります。読みづらい、意味が通らない、分かりにくい等ありますが、勘弁下さい。

ニート状態の私が、私自身のニートの原因を探る事で今後私みたいな方が生まれない為のご参考に、また、私がニートから脱出出来る様にと、切に願います。


ニートの原因と回避まとめ

子供は4月に生め!ただ4月1日はダメ。子供同士での一年差、半年差はでかい。

幼少期は可哀想だと甘やかしてはいけない、本当に可哀想な子になってしまう。可哀想だと許され続けていれば、いつか許されなかった時に挫折する。自分は可哀想なんだよ、と甘えた人間になってしまう。

小学校、中学校、高校、何でもいい、当人に『自信』の持てる何かを見いだしてあげよう。

学は必要、当然学校の勉強だけではない。そしてこれは子供だけでは無い、親もである、親に知識がなければ子供が苦しんでいる時に何もしてやれない。子供は学歴がなければあらゆる事柄の選択の幅が狭くなる、高校は卒業するべきだ。ただ、イジメや暴力があり、やり返せないなら、辞めてもいい。やり返せない子は、臆病でもあり、優しい子でもある。優しい子は特に注意、親が悲しむのを見越し相談出来ない、結果自殺の道を選ぶ。高校卒業の資格など学校以外でもとれる、道なんていくらでもある。

将来を見据えろ、今を楽しむのは良いことだが、10年先20年先どうありたいか想像してみれば自ずとやるべき事は見えてくる。その場しのぎで生きていたら必ず行き詰まる。あ

 

そして私はニートになった… その15 恥の概念から立ち直る

半年程の引きこもり生活を続けていた私にまたしても転機が訪れます、祖母が亡くなり親戚が集まるのですが、誰かが何を言うわけで無くても、そこに私がいるだけで惨めで、恥ずかしい感情に襲われるのです。私が惨めで恥ずかしいのは解りきった事でしたので、それは仕方がないのですが、私でなくて両親が惨めな思いをしているのです。実際はそうでは無かったのかもしれませんが、少なくとも私にはそう見えました。


私は奮起し、仕事を探します。何でも良かった、ただ、実家や地元からは離れたかった。地元は田舎でしたので、仕事があっても民間企業で当然給料は安い、それと以前所属していた商工会長の会社もブラック企業であった上、倫理観に欠ける部分が多々ありました。商工会長の会社でそうなのだから、正直他会社も期待できない、そんな思いもありましたし、何よりも両親と共に入るのが自分を甘やかす事になるとも思っていたのです。



何とかかんとか都市部での仕事を見つけます、それは業務委託(個人事業主)として、会社から商品を仕入れ、会社が用意してくれた場所にてその商品を販売する、売れれば売れるだけ収入は良くなり、売れなければ収入どころか赤字という形態の仕事でした。私は販売経験もありましたし、その会社の商品も全国の北海道物産展や中華展でも販売され、全国百貨店や大型スーパーでも実績のある商品でしたので生計をたてる自信はありました。



研修が始まり、仕事も出来ていたのですが、またしても問題が起こります。ある日、賞味期限切れの商品が送られて来て、それを売れとの指示が入ります。当然最初は断りましたが、会社の指示を聞かないと干される(売り場は会社が決めますので、まるで人のいない地方にまわされたりする)ので、私は、その指示を最終的には受けてしまいました。ただ、私はその賞味期限切れの商品は販売せず、こっそり処分しています。仮に賞味期限切れを売ってばれた時、会社は確実に販売員の責任にし、その罪をかぶせるのは察しがついていたからです。(賞味期限切れを売れとの指示はメールでしたので証拠があります。)


会社の悪事に嘆きながらも、ようやくありついた仕事を手放す勇気もなく、また告発する勇気もなく、そのことに見てみぬふりをし、仕事を続けていました。


地方に出ていく事も多く、車で夜を明かす事が殆どでしたが、結果を残し、取引先に顔を覚えて貰い、何とか軌道に乗ります。収入もそれなりに余裕が出来てきたので、拠点としてアパートの部屋でも借りようかと思っていたその時、タイミング悪くまたしても問題がおきます。


それは、内部告発でした。検便偽装と食品偽装…私の所属する所とは離れていましたが、当然同じ会社です。内部告発をした方はしっかり証拠も残していましたし、ちょっとしたニュースにもなりました。会社はその偽装行為を内部告発をした方の所属する地域が単独でやったと言っておりましたが、私には心当たりもあり、会社への不信感はもはや限界でした。

それでも、家には戻りたくない。息まいて家を出てきたのに、これで終わりたくない…そんな思いで仕事を続けていました。

が、

そんな違法行為を取引先が許す筈も無く、私の所属していた地域の取引先も当たり前ですが、取引停止になります。そうなると、当然売り場が無くなり収入自体が無くなってしまいました。貯金はどんどん無くなり、人もどんどん辞めていく事になります。


それでも、私は続けようとします。少し我慢すれば…と、会社も悪事がバレこれからはちゃんとするだろうし、何より私達を信じて取引を続けてくれる取引先も何件かある。きっと良い方向に向かっていく…


幻想でした、会社はそんな事件があったにも関わらず、私に賞味期限切れの商品をよこすのです。わざわざ賞味期限の書いた入れ物からだして、袋に詰めて用意されていたのですが、私は思い出しました。数ヶ月前に本部を訪れた時に、賞味期限切れ間近のそれが大量に余っていた事を…さらに賞味期限の大きく書いた入れ物とは別に、その入れ物自体を入れていた大きな箱にも横に小さく賞味期限が刻まれている事も…大きな箱は見つけたので、こっそり確認すると、やはり賞味期限は切れていました…

しかし、今回は最初の段階では賞味期限切れに気付けなかったので、少しですがお客様の手に渡ってしまいました。

私は、落ち込みました。会社に反省はない、偽装は当たり前、そして収入も無い。

私はまたしても辞めることを決意しました。

正直私も内部告発をしよう。もしくは内部告発した方に協力しようと思いました。ただ、私と違い、家族を支える方、この仕事でしか生きていけない様な方も同じ販売員にはたくさんいましたので、それは辞めました。この時私の中では過去の経験から、食品業は基本的に同じ様なことをしている。表に出るか出ないかだ、それが当たり前なんだと自らを納得させていました。

今回の会社はそれが表に出ただけ、前いた会社も検便偽装はしていた、他社でもそんな話はある。ならば、もうそれでいいではないか。私が何かをしたって解決しない。諦める事にしたのです。



そして、恥ずかしながらまたニート、もう働く気すらしない。貯金がまだ少しある、FXでもやって食いつなごう…

当然失敗、貯金は後僅か…

もういいや、貯金がつきたら、首でも釣ろう…

そして私はニートになった… その14  この時死んでいれば…

期間雇用を終了し、私はやりたい事をやる為に準備を始めます。紆余曲折ありましたが、準備は進み、何とかそれを始める事が出来ました。


私は酪農の手伝いをしながら、その酪農家の土地を借り、自分のやりたい事を実行していました。この頃、永く付き合っていた恋人には別れを告げられ、私の心の寄りどころは、自分のやりたい事だけになります。


私のやりたい事は『養蜂』とちょっと変わったジャンルだったのですが、元々経験があり、そこに関わる全ての業務を1人でこなす事ができました。酪農を手伝いながら、養蜂をする、そんな日々が続きます。


しかし、当然の様にトラブルが起きます。蜂に刺されアナフィラキシーショックを起こすのです。何度も蜂には刺された事もあります、それも一回や二回ではなく、軽度のものも含めれば3ケタに近い程刺されていました。通常アナフィラキシーショックと言えば食べ物のアレルギーや虫毒ではスズメバチが一般的かと思います。私はミツバチでのアナフィラキシーは恥ずかしい話、無いものと思っていました。


アナフィラキシーショックを起こした私は、立っていられなくなり嘔吐を繰り返します。そして、呼吸困難になり、尿や便が漏れ出していました。糞尿の漏れは止めたくても止まらず、勝手に流れ出てくる状態です。その時私は、とにかくトイレに行かなければという強い思いがありました。しかし、トイレに向かう為に立ち上がったのは良いのですが、瞳孔が開いたのか、視界はキラキラ輝き上手く視認する事さえ困難な状態でした。アスファルトは川の流れの様に見えだし、草木も極彩色に輝きます。三途の川ってこれなのかなと思いながらも、私はトイレに向かうのに必死でした…無事にトイレにたどり着き、パンツを脱ぎ便座に腰掛けた時、私はついに意識を失いました。


正直私は、死を覚悟していました。私には友達もいない、恋人とも別れた、家族には迷惑をかけてばかり、私が死んだら家族には保険金も入るし、まぁいいやと、自殺でなく事故ならば後々家族も苦しまなくてすむ、万々歳だ。ただ、ウンコを漏らしながら死ぬのは恥ずかしかった。


二時間程経過した頃、私はトイレで目を覚まします。トイレの床は水びたしでした。最初は尿かと思いましたが、私の着ていたシャツが水浴びしたくらい濡れていて、それは尿ではなく汗だと理解しました。

助かってしまった…私は喜びより、悲しみが大きかったです。こうなってしまった以上、私の心の寄りどころでもあった『養蜂』はもう出来ない事を心のどこかで解っていたからでした…



そして私は、医者の診療にかかり、案の定養蜂は出来なくなります。そして、養蜂を辞め、農家の手伝いも辞め、引きこもりの道を辿ります。


※本当にこの時死んでいれば、自分にとっても家族にとっても最良のタイミングだったと思います。何故生かされたのかは、今の私には解りません…

そして私はニートになった… その13 無気力を脱する

またしても、仕事を離れた私は無気力状態でした。真面目に働いても馬鹿を見るだけ、重宝されていたのは相手にとって都合が良かっただけ、悪く言えば利用されていただけ…そんな思いが募り、人と話すのも苦痛でした。以前は好きでやっていた仕事も、結局の所ブラック企業だった為、辞めた後、急激に身体にもガタがきていました。



心も身体も辛かったのですが、働かなければいけない事実は消えませんでした。取り急ぎ何でもいいからと、季節雇用でしたが、自然の中で動物と関わる仕事につきます。公務員の補助でしたが、そこで自然の動物や牛達、環境に救われることになります。


今まで、ブラック企業で無理をしていた私にとってそこは天国でした。期間雇用とはいえ公務員の補助、その為、雇用条件等は格段によくなり、休みもしっかりあり、勤務時間も決まっている。当たり前の事のハズなのに、待遇が良くて、本当にこれでいいのか不安になるくらいでした。その環境は落ち込んでいた私を立ち直らせるには十分過ぎる環境だったのです。


そして私は、私にしか出来ない事があった事を思い出します。それをやるには様々な問題がありましたが、環境の良さにより回復した私にはそれを解決する体力は十分に出来ていました。


しかし、好待遇である職場を離れなければそれは出来ない事もあり迷っていた頃、またしても職場にてトラブルが発生するのです。

そのトラブルは金銭の盗難、ある日公務員の先輩から相談を受けます。私はその方とコンビで仕事する事が多かったので話してくれたのですが、私と一緒に仕事を終えて事務所に戻ると、財布の中身が消えていたそうです。犯人は解りません、ただ盗んだのは行動を共にしていた私以外の誰かなのは間違いない様子でした。実は私が入社する前から何度もあった事をその時知りました。


犯人は解らず仕舞いでしたが、私はその職場でも不信感を抱き、金銭は事務所に置かない等自衛をしていました。そんなある日、別の公務員の先輩からお金を貸して欲しいと頼まれます、正直嫌でした。しかし、私は以前にも金銭の貸しでトラブルにあっている旨を伝えた上で、借用書を書き、さらに期日までに返さないならば本部のその方の上司に掛け合う事を取り決めた上で、お金を貸す事に決めます。この方は周りからお金を借りている事は知っていました、そして返していない事も。盗難の犯人はこの人だろうという噂もありましたので、信用はしていませんでした。


お金は分割にはなりましたが、返ってきています。相手は公務員、証拠を残した上で、不義理を働けば、後々自分の待遇に関わる事は解っていたのでしょう。


私はこの事をきっかけに、来期の雇用を断りました、自分やりたい事をやる覚悟を決めたのです。



※公務員による金銭トラブル、私はこの時に良くも悪くも本部に報告すべきでした。何故ならば現在我が町では公務員の横領が複数件発覚し数千万損害をだしたからです、逮捕者もでました。幸いにも私がお金を貸した方は犯人ではありませんでしたが…
けれど犯人が面識のある方だったのは間違いありませんでした。

我が町では公務員の自殺を耳にする事が度々ありました、若くして亡くなる方もいました、もしかしたら不正を知り自責の念に耐えられなくなった、若しくはそれに関して嫌がらせを受けていたのか…死因がはっきりしてる方は良いのですが、親御さんすら自殺の原因が解らない方は…

もし、あの時に私がトラブルや金銭のやりとりをしっかりと本部にあげていれば、何か少しでも変わったのかなと後悔しています。

そして私はニートになった… その12 疑心が始まるとイライラが募る

またしても、不正に手を貸してしまった私は酷く自己嫌悪しますが、仕事に没頭する事によりそれを忘れさせます。専務が偽装をする事がどういう事か気付く前、偽装自体は何度も行われていたそうです、結局私がいないときは別の人間に頼んでいたそうで…


そんな中でも、新規事業は販売先を増やし、都市部に事務所を構える事になります。この事務所は女上司の部屋兼事務所という形をとる事になりますが、私はこれにも違和感を覚えていました。


ある日、私が京都に出張していた時、夜突然携帯が鳴ります。相手は私の同僚で、仕事の出来る人、後から入社した方ですが私も一目おいている方でした。電話の内容を聞いて愕然とします。

私のいない間に、急に会議があり、凄く怒鳴られたとの事でした。それは、私達は赤字と気付きながらも、節約し、少しでも利益をと奮闘していたのですが、私達の直属の上司2人は本気で黒字だったと思っていたそうです。それがどうも、ちょうど私のいない時に上司2人が社長に呼ばれたらしく、結果私達の想像を超える赤字で、社長からかなりのお叱りを受けた様でした。そして社長から事業計画書を出せとのお達しだったそうです。私の同僚と他数名は散々罵られた後に、事業計画書の提出を任された様でした。


私はあきれました、何度も利益が出ていない事は進言していたのに…同僚も販売価格の見直し等も進言していたのに…、私と同僚はある程度赤字の原因は解っていました。相談しながら事業計画書をつくるのも手伝いました。無事完成し、それを提出したそうですが、最終的に専務により都合の悪い部分は消され、改竄され社長に提出されたそうです。そして、最悪な事に赤字の原因を全てある部分に押し付けたのです。確かに、その部分にも原因の一手はありましたが、それはあくまで原因の一部分でしかなかったのですが、そこに従事する人間に責任を押し付け安かったのでしょう。


私も同僚もこの頃は完全に会社に不信感を抱いていました、同僚が会社を辞める相談をしてきた事もあります。そして、周囲からも不満の声が上がり、私もそれを抑えてはいましたが、正直直属上司2人には、頭にきていました。


そんなある日妙な噂が立ちます、直属上司2人が出来ていると…私も薄々感じてはいましたが、かたや専務は妻子持ち、まして社長の息子です。新規に事業を立ち上げたのは直属上司2人からだったので、まぁそう見えても仕方ないよなと思っていました。ただ、直属上司2人な不倫の話は従業員からもあがり、嫌悪感を抱く人間はどんどん増えていきます。


私は悪い噂と思っていましたが、ある古参の職員が一言「そういえば、女上司が鬱っぽくなり専務が通い詰めてたころ、専務の奥さんの妊娠発覚した時期だよね…」

その通りでした。流石に私も直属上司と繋がりのある方に相談します。すると…「あれ?知らなかったの?おまえんとこの事務員もそれでばらく悩んでたんだぞ…あいつらも良くやるよな(笑)」

私は、悲しくなりました。それが事実だとすると、検便偽装もそうですが、今まで腑に落ちなかった事が何故起こったか…全て納得出来ました、同僚が受けていた仕打ちも納得がいったのです。


ここで私は余計な事をします、積もり積もった事が溢れたのでしょう。事実の解明の為に本人に直接電話をかけカマをかけたのです。結果怒鳴られました、「それで、何が悪い!会社やお前に迷惑かけたか!」私のカマに対してひらきなおります。そして、後ろからは女上司の声。私は否定して欲しかったのだ、そして時間が解決してくれるまで、騙されようと思っていたのだ。迷惑だと、笑わせる。会社にも私にも同僚にも…迷惑がかかっているから電話してんだ!


何て事はない、都市部に作った事務所は直属上司2人が共に暮らす愛人の囲い部屋だったのだ。そうだよな、出張の時みんな泊まれるから便利と言ってたけど、結局その2人で泊まっていたしな、私がそこに出張の時はビジネスホテルだったしな。新事務所設立の時にベッドメイクまでさせられちゃったよ。事務所の名目で家賃も会社持ちなのにな…赤字の原因の一角は機能していないその事務所にもあったのにな…そういえば女上司は専務の為に消費者金融でお金を借りただとか、専務のパンツの洗濯をしただの意味不明な事を言っていたな、何ヶ月も仕事を休み皆が必死になっていた時も顔もださず、普通はクビになってもおかしくないはずなのに、働かずとも給料もでていたのも…そうか、それが全てか…



私は辞める事を決意します。直属上司に対して嫌悪感しか抱けなかったからです。ちなみに同僚は出張先でその上司2人と一緒になった時に、周りに色々言われてその事実に気付いていたそうでした。


そして私は辞表を提出します。何も言わず、ただ辞めれば良かったのですが、流石に会社の存続に関わるリスクもあったので、洗いざらい社長に報告します。暴走していく2人に歯止めをかけれるのは社長しかいませんでした。


辞める必要は無かったのでは?と後に言われることもありましたが、直属上司2人の事実を知りながら、専務の奥様や小さな娘達、娘達は私にもなついてくれていましたので、不器用な私はそこに以前と同じように接する事は出来ないと感じました。また、所詮は家族経営、遅かれ早かれ社長の息子である専務が社長になるのは目に見えています、例え専務が会社のコンプライアンスから外れても、会社を継ぐのは息子の専務、それは変わらない。私が事実を知り暴露した今、今後会社が立ち直るのにも立ち直らないにも、私はもう厄介者でしかないと自分で判断し、自分の為にも辞めるべきと決めたのでした。

そして、私は少し心を病む事になります。



※苦言を呈す時、それは常に会社であったり、その人の為であったりが先立ちます。そうしておけば、その時は恨まれても、後々に本人が気付き、感謝すらされる事もあります。しかし、全く通じない相手も確かにいます。大事なのは、良い意味でも悪い意味でも期待しないことでした。ちなみに、後々感謝されるのは、大抵は若い子。出来上がった大人は不機嫌になるだけでした。

そして私はニートになった… その11 順風満帆からの失意

新しい職につき、最初はパートタイマーからスタートでしたが、私の働きぶりから、新工場が完成時にそこの責任者に抜擢され、職員になります。民間の会社で、給料は良くはないですが、その会社の社長が商工会の会長をしていましたので、地元では、名のしれた会社でした。


平穏無事に日々は続き、恋人も出来、順風満帆でした。トラブル等もありましたが、基本的にはそつなくこなし、その会社ではそれなりの立場に立つ事が出来ました。ただ、給料はあまり変わらず、正直不満もありました。いわゆるブラック企業でしたので、残業代はでるはずも無く休日は良くて月に4日、半年休日がなかった事もありましたし、2日間寝ないでぶっ通しで作業をした事もあります。傍目から見ればおかしな環境でしたが、私はその仕事が好きだった為に続ける事が出来ていたのです。

金銭面については、投資を学ぶ事により改善する努力をし、年間の確定申告をしなくてすむ程度の利益をだし、会社への不満を消していました。

直属の上司(社長の息子であり専務、ともうひとりの女性上司)とは私の性格ですから、ぶつかる事もありましたが、あくまで個人的な事ではなく仕事に対する方向性や姿勢でのぶつかり合いでしたので、腑に落ちない事でも、飲み込み、あくまで会社の利益の為、会社で働く方達の待遇の改善や、会社が抱えるリスクの回避を思い働いておりました。
だからこそ、周りの人間も認めてくれていたのです。


しかし、直属の上司が抱える部門の名前が売れて来た時期より、おかしな事が増え始めるのです。女性上司が鬱気味になり一切会社に出てこなくなり、心配はありましたが、専務がその女性上司の所へ通い詰めていたので、気にせずお任せしておりました。最初の違和感はこれでした。


次に不安にかられたのは、私も忙しさにかまけ、気付くのが遅れたのですが、その時我々が行っていた事業、どう簡単に計算しても、やればやるほど赤字だったのです。それに気づいてからは何度か進言したのですが専務には取り合って頂けなかったのです。何故かこの時上司2人はかなりの利益が上がっていると誤解していました。

ただ、別の部門ではしっかり利益はありましたし、私達の事業は新規事業であり、初期投資もかかり、宣伝費もかけなくてはならない時期でしたので、正直多少赤字でも今後で挽回できると踏んでおりましたので、私もあまり強くは進言しませんでした。


そんな中で、会社の事務員が悲しそうな顔で私や他数名に相談を持ちかけました。それは「検便を他人の分も提出して欲しい」との事で、私は思わず聞いてしまいました、偽装ですよね?と…

職種によって検便の検査結果の提出を義務づけられる仕事があります、飲食店や病院や学校等施設の給食、これは食中毒等の蔓延を防ぐものでもあり、予防であります。当然検査結果が悪ければ結果が改善されるまで、調理等する事は禁止されます。また、これは企業が自らを自営する為でもあります、食中毒が発生した場合、事前にしっかり検査をしておけば、責任の所在や原因解明に役立ち、リスクの回避となるからです。病院給食等、死に直結してしまう可能性もあり、シビアに行われています。これを偽装してしまうということは、企業同士の信頼関係に泥をぬり、会社倒産のリスクをも背負う事となるのです。(ある販売業では、検便結果偽装の内部告発により、取引先を何百社も減らしています。)

当然、事務員もそれを解っています、だからこその渋い顔でした。しかし、私の直属上司は解っていなかったのでしょう。何故そうなったのか事務員に理由を聞くとその理由が、女上司が検便をだしたくないというアホな理由でした、ならばその女上司を検便が必要な施設に入れなければ良いとも言いましたが、もう一人の上司である専務がそれを嫌がったとの事。

事務員の疲れきった顔と、私がそれをしなければ、単に他の人間に頼むだけとの事でしたので、私と他数名がそれをする事になりました。誰かが、飼い犬の糞を入れようとしていましたが、全力で止めました。結局私はここでも不正に手を貸す事になります。



※そのしばらく後に、専務自身が検便偽装して会社を潰す気かなどとおっしゃっておりましたので、今は無いと信じています。最初に偽装をさせたのもそれを許したのも専務でしたので、恐らく後に気づかされたのでしょう。

そして私はニートになった… その10 やってはいけない事に手を貸す

夜の商売につき、お酒は飲めないがそれなりに勤め上げていた。人材の確保や毎日の収益計算や仕入れ、雑務、なんとか店長まがいの仕事をこなせる様になり、店のスタッフからの信頼も得る事になります。私の前の店長の時は赤字だった店舗が、無駄を無くしたこと、スタッフの営業努力等により、何とか年間を通して赤字にならないところまでは立て直せました。たちの悪いお客を追い出そうとしてボコボコにされたり、盗撮騒ぎで警察沙汰になったり、色々トラブルはありましたが、結果私がスタッフから信頼をえられるいい機会となりました。

しかし、スタッフからの信頼やオーナーからの信頼を得ると、昼の仕事内で金銭に関わる仕事をする事になります。私はお金に関するインチキが大嫌いであり、良くも悪くもあるがままを伝える人間でしたので、金銭面の信用はあったようです。

しかし、問題が発生します。昼の会社の資金繰りがあまり良くなく、売掛はあっても現金が無い状態になるのです、正直自転車操業状態でしたので、銀行からも借りれなかったのでしょう。そこでオーナーから、夜の店の集い、いわゆる組合(組合の集金や支払いも任されていました。)のお金を一時的に出す様に指示されます。これは、会社のお金でもなければ、私が店長をしていた店のお金でもありません。全くの他人から預かっているお金ですので、当然お断りしました。しかし、最終的には必ず戻すと約束した上で、そこからお金をだしてしまう事になってしまうのです。

この事により、私は横領の共犯者になります。すぐお金を戻したとしても他者のお金を自社に流した事実は変わらないのですから…

後ろめたさを抱え、何度もお金を戻す様相談するのですが、結局私がその会社に在籍している間には、そのお金は戻ってきていませんでした(組合のお金の管理を別の職員に引き継ぎ、その後は解りませんが…)

この頃から私は仕事にも嫌気が差し、オーナーと約束していた後任が見つかり次第昼の勤務になる条件も3年間果たされないまま。そして、私自身も横領の件で昼の会社でも働きたくないという意志から、その会社を辞める事を決意します。

無事に、退職がきまりました。夜間の店舗の後任は、私が辞める事を告げてから即オーナーが決めてきましたので、問題なく引き継ぐ事が出来ました。

私も、この時は次の仕事を見つけていましたので、無職の不安はありませんでしたが、横領の後ろめたさだけは、未だに拭えません。



※会社で、ある程度信頼をえると、不正に手を染めることを強要される事もあります。自分が関わらずとも、見てみぬ振りをしてしまった事もあります。会社を守る為の不正だとしても、それは決してやってはいけない事だと思います、不正に手をかしてしまった事、知らず知らずでも不正に関わってしまった事で、その後の人生でも、後ろめたさを残してしまうからです、『卑屈』の原因になり、また、人間不信や引きこもりへと繋がってしまうからです。

もし、あなたに不正の呼びかけをする人間がいたら、それは、信頼からではありません。体よく利用しようとしているだけです。確固たる意志を持って断る、若しくは苦言を発する。その事により、人間関係が壊れるなら、それは、壊れてしまっていい人間関係です。