そして私はニートになった… その4 大病からの復帰とその代償

小学生時に唯一私の『自信』だった学問、しかし三度に渡る入院生活により、学問でも周りから取り残される事になります。

何度目かの退院をして学校に通いだした時、算数では分数を習っていましたが、約分や通分など突然言われてもワケが解らず、さらに漢字等も習ったことの無いもの、教師も私1人の為に授業を遅らす訳にもいかず、気付いた時には運動も出来ない勉強も出来ない、さらに周りは私の病気のことを知っているので『可哀想な子』と見るようになります。

私自信もその環境に甘んじてしまい、解らない授業は受けず、絵を描いたり居眠りしたり、体育も退院後激しい運動を禁止されていたので、基本見学。やりたくない事はしない、しなくても許される。ただし、やりたいことも病気の為やらせてもらえない。そんな環境で小学校生活をおくりました。

病気により長期入院し、学問でも遅れをとってしまった時、学年を繰り下げる特別措置をとる案もあったそうです。私は年度末の3月生まれ、しかも入院生活が長かったために、体力的にも学力的にも一学年下だったそうです。この案は友達と離れる事になり可哀想だと親が反対したそうです。ただ、長期的に見た場合、その措置をとっていた方が良かったのではと思いますが、当時の私には周りの皆と学年を上がる事が当たり前だったのです。


私の小学校時代は良くも悪くも病気の思い出がほとんどです。10代後半に当時仲の良かった友達に会い、言われた事があります。それは、『私君は勉強もできて頭も良かったのに、病気してからおかしくなったよね』の言葉でした。その時初めて、私自身が曇っていく原因に気付かされたのでした。



※入退院を繰り返し病気が完治した頃、入院中も治らなかった夜尿症(おもらし)が無くなりました。

もし、小学校にあがりいつまでも夜尿症が治らない子がいましたら、何か病気につながるサインなのかも知れません。因果関係は解りませんが、もしも夜尿症に悩んでいる子がいる方は注意して見てあげて下さい。